■帯状疱疹に関するデータ💻
・80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を経験する。
・帯状疱疹の発症リスクは高血圧症で約1.9倍、糖尿病で約2.4倍、腎不全で約2.2倍になることが知られている。
・生ワクチンと不活化ワクチンがあり、比較すると予防効果および効果の持続時間ともに不活化ワクチンの方が優れている。
■接種対象💉
・定期接種:当年度に「満65歳」に達する方(通常の定期接種対象)。特定の特定疾病等を有する60歳〜64歳の方。経過措置中(2025-2029年)に「満70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳」に達する方。
・任意接種:50歳以上で、当年度の定期接種対象年齢(65歳、70歳など5歳刻み)に該当しない方。18歳以上で、疾病または治療により帯状疱疹の発症リスクが高いと医師が認めた方(※不活化ワクチン「シングリックス®」のみが18歳以上への適応を持っています。生ワクチンは50歳以上のみ適応です)。
■ワクチンの費用💸
・定期接種:自治体からの助成があるため、自己負担は生ワクチンで無料-約3,000円、不活化ワクチン(2回合計)で無料-約20,000円程度に軽減。
・任意接種(全額自己負担)の場合の市場価格目安:生ワクチン(1回)で約8,000円-10,000円、不活化ワクチン(2回合計)で約40,000円-50,000円。
■文献
・Shiraki K, et al. Open Forum Infect Dis. 2017 Jan 28;4(1):ofx007.
・Hata, A., et al. Infection 39, 537–544 (2011).
・Oxman MN, et al. N Engl J Med. 2005;352(22):2271-2284.
・Lal H, et al. N Engl J Med. 2015;372(22):2087-2096.
・Cunningham AL, et al. N Engl J Med. 2016;375(11):1019-1032.
・Strezova A, et al. Open Forum Infect Dis. 2022 Oct 25;9(11):ofac485.
解説
「最近よく耳にする『帯状疱疹(たいじょうほうしん)』って、どんな病気なんだろう?」
「ワクチンの定期接種があるって聞いたけれど、自分や家族は対象になるの?」
ピリピリとした痛みや赤みが体に広がる帯状疱疹について、このような疑問や不安をお持ちではありませんか?
2025年度(令和7年度)から帯状疱疹ワクチンの定期接種が始まり、公費助成を利用してワクチンを受けやすい環境が整ってきました。
この記事では、帯状疱疹のリスクや2種類あるワクチンの違い、定期接種の対象条件、費用までを分かりやすく丁寧に解説します。
■ 帯状疱疹ってどんな病気?リスクが高まる要因と知っておきたいデータ💻
帯状疱疹は、水痘(すいとう・みずぼうそう)と同じウイルスが原因で起こる病気です。
子どもの頃にかかった水痘ウイルスは、治った後も体内の神経の節(神経節)に静かに潜伏しています。
普段は体の免疫力によって抑え込まれていますが、加齢や疲労、ストレスなどで免疫機能が低下すると、ウイルスが再び活動を開始し、神経に沿ってピリピリとした痛みや赤い斑点、水ぶくれを引き起こします。
実は、日本の日本人に関するデータでは、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を経験すると言われています。
さらに、以下のような持病(基礎疾患)をお持ちの方は、発症リスクが高くなることが分かっています。
⚠️帯状疱疹の発症リスクを上昇させる疾患
・高血圧症:リスクが約 1.9倍 に上昇
・糖尿病:リスクが約 2.4倍 に上昇
・腎不全:リスクが約 2.2倍 に上昇
また、症状が収まった後も長期間にわたって激しい痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」などの後遺症に悩まされることもあります。
健康維持や生活の質(QOL)を守るためにも、予防に対する意識を持つことがとても大切です。
■ 2種類の帯状疱疹ワクチン!「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の違いとは?
予防に使われる帯状疱疹ワクチンには、大きく分けて「生ワクチン」と「不活化(ふかつか)ワクチン」の2種類があります。
2種類を比較すると、予防効果の高さおよび効果の持続期間のどちらにおいても「不活化ワクチン」の方が優れているとされています。
ご自身の体調や持病、予算に合わせて医師と相談しながら適した選択をすることが重要です。
💉不活化ワクチン(シングリックス®)の有効性に関する報告(ZOE-50/70試験)
・帯状疱疹の予防効果:50歳以上に対して97.2%、70歳以上に対して91.3%の予防効果。
・帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防効果:88.8%-91.2%の予防効果。
・効果の持続期間:5年後約90%を維持、10年後73.2%の有効性を維持。
■ 自分は対象?定期接種と任意接種の対象年齢・費用をチェック✅
ワクチンの接種枠組みには、費用助成が受けられる「定期接種」と、全額自己負担の「任意接種」があります。
1.定期接種の対象者
2025年度からの定期接種対象となる方は、原則として以下の通りです。
・通常の対象:当年度に「満65歳」に達する方
・特定の持病等:60歳〜64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能障害やHIV感染による免疫機能障害等がある方
・経過措置(2025年〜2029年度の5年間):当年度に「満70、75、80、85、90、95、100歳」に達する方
2.任意接種の対象者
定期接種の対象年齢に該当しない場合でも、自費での任意接種が可能です。
・50歳以上の方(定期接種の対象年度ではない方)
・18歳以上の方で、病気や治療によって帯状疱疹の発症リスクが高いと医師が認めた方(※18歳〜49歳への適応は「不活化ワクチン」のみです。生ワクチンは50歳以上が対象となります)。
3. ワクチンの費用目安
費用は、自治体の助成有無や医療機関によって異なります。
・定期接種の場合:自治体の公費助成が入るため、自己負担額が大幅に軽減されます。(例:生ワクチンで無料〜約3,000円、不活化ワクチン(2回合計)で無料-約20,000円程度。※お住まいの自治体により異なります)。
・任意接種(全額自己負担)の場合:市場価格の目安として、生ワクチン(1回)で約8,000円-10,000円、不活化ワクチン(2回合計)で約40,000円-50,000円程度となります。
■まとめ
気になったら、まずは医療機関へ
ご相談を帯状疱疹は年齢を重ねるにつれて誰もが発症する可能性を持ち、時にはつらい痛みを引き起こす病気です。
しかし、予防ワクチンの接種や日頃の体調管理により、リスクを下げることが可能です。
「自分は定期接種の対象になるのかな?」「どちらのワクチンが良いのだろう?」と迷われた方は、自己判断せず、まずはかかりつけ医やお近くの医療機関、またはお住まいの自治体窓口までお気軽にご相談ください。
注意点・免責事項本記事は一般的な情報提供を目的として作成されたものであり、医師による診断や治療、医学的アドバイスに代わるものではありません。個別の症状や持病に関する診断・治療方針については、必ず医療機関の専門医にご相談ください。


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