内科医からの提案 ― 自分の身体は、まず自分で考えよ

自分の身体は、まず自分で考えよ

もし、身体の異常に困って訪れた診察室で、医師からこんなことを告げられたらどう思いますか。

「分からないから来ているんじゃないか」
「それはあなたの仕事でしょう」
「それでも医者か!」

そうですね。腹が立つ方も多いでしょう。
実際、こんなことを言う医師は滅多にいないと思います。しかし、むかつくことと、発言の正誤は無関係です。ある種の文脈では、医師が「自分の身体は、まず自分で考えよ」と言うことは正しいはずです。

例えば、喫煙の有害性を知っていれば、痛み止めでごまかしていなければ、健康診断の通知を無視していなければ、こんな有益なサービスがあるのをもっと早く知っていれば…。
病院に来る前に、あなたは身体の異変の重要性を(しかも無症状かもしれない)、病気の進行や発症を早めうる有害な事柄を、なるべく早く知らなければなりません。なぜなら、それを知らないと診察を受けようとはならないし、いざ病院へ来るタイミングでは既に健康を喪失していることがあるからです。

身体は資本と言ったりしますが、それはあなたの資本です。あなたの資本に一番気を使うべきなのはあなた自身であるというのはまっとうな理屈とも言えそうです。

もちろん、症状の意味や、診断の方法、治療方法の判断など、一歩踏み込んだ先は資格のある職に就いている人間が判断すべきですが、健やかな人生に向けた第一歩としてあなたが自身の身体を管理しようという姿勢が無いことには、健康を維持するのは困難です。幸いにも、いまの日本には、皆平等に、比較的平易に活用できる健康維持の機会が用意されています。

少し話が変わりますが、最近、ジムに通う人が増えているようです。何を隠そう、私サニーも半年のジム通いで体重マイナス10kgを達成しました。ベンチプレスの重量をモチベーションにしていたり、ボディメイクのためだったりするかもしれませんが、大きな枠組みで捉えてざっくり健康の気運が高まっているのは素敵な徴候だと思います。
Youtubeでは、筋トレだけでなく食事管理のコンテンツも人気のようで、PFCバランスまで考慮した徹底的な食事管理法を提供している動画もかなり再生数を伸ばしています。

昨今の健康ブームでの大きな問題点のひとつは、それが信頼に足る情報なのかユーザーが判断しなければならないことです。経験に裏打ちされた方法は万人に当てはまる最適な方法とは言えません。

「エビデンス」や「コンセンサス」といった言葉を聞いたことがあるでしょうか。エビデンスとは、臨床試験や統計的データに基づき客観的に検証された事実を指し、科学的根拠と訳されたりします。コンセンサスとは、複数の専門家が既存のエビデンスや臨床経験を持ち寄って議論し、最も妥当だと合意に達した方針や見解を指します。

あなたがYoutubeを開いて「筋トレ 健康」と検索して出てきた動画のどれを参照しても誰も何も文句を言いませんが、他人の身体を扱う医療の世界では、医師の個人的な経験だけで診療方針を決定することは許されません。世界中の患者と医師が築き上げてきた情報を分析して得られたエビデンスや、その分野の最高峰のリーダー達が合意した指針を元に、現時点でベストな診療方針を提供します。

医療の世界で流通している情報と、ウェブやテレビといった万人が触れやすい情報との間には、その扱いの慎重さに大きな隔たりがあります。エビデンスやコンセンサスに基づいた情報には高い価値がありますが、解釈が難しかったりします。

本サイトでは、確かなエビデンスに基づいた医療に関する情報を、多くの人に伝わるようにわかりやすく解説することを目指しています。さらにユーザーが気になる内容については、ご自身で調べられるよう、なるべく無料で参照できる情報を取り扱い、引用文献を明記しています。

話をはじめに戻しましょう。
要するに、初めて診察室に入るタイミングはあくまで健康戦略の通過地点であり、医療機関に相談する前の段階、ソファでくつろいでいる段階で既にスタートは切られていて、医療者は病院外のあなたにアドバイスするのは難しい。自分の身体は、まず自分で考えよ、というのは、「身体は資本」と考えるあなたに向けた協力のメッセージです。

最後に、このサイトは診察に代わるものではなく、あくまでユーザーの方々が自分で考えるための「正しい道具」を提供している、ということを明記させてください。このサイトを見てあなたの健康問題すべてが解決できるわけではありません。健康戦略のスタート地点に立っていただくための一機会に過ぎません。詳しくはこのサイトについてをご参照ください。

本記事の内容は一般的な医学情報であり、個別の診断や治療の助言ではありません。免責事項もあわせてご確認ください。

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